発見誌3月号より

☆「日本のことわざと森田的な考え方」は、知らないことわざもあり、知識が増えました。「隣の花は赤い」は、「隣の芝生は良く見える」という言葉で理解していました。他人が自分より良く見えるのは普通の人でも同じですね。神経質者は、その見方が極端なのですね。
「案ずるより生むがやすし」では、考え過ぎるより、行動してみることや「楽は苦の種、苦は楽の種」では、両面観を教えてくれているなどがわかりました。他のことわざや格言を森田的な解釈で考えると、もっと森田理論が理解でき、日常生活の中に身についていくように感じました。良い視点を得ることができました。

☆「わたしの森田人間学」
「こころのワンダーランド」は「法悦」や「大安楽」など難しい言葉がありましたが、こころ(感情)を自然の流れに「まかせる」こと、すなわちこころを「そのまま」にしておくことが「大安楽」につながる、これが「あるがまま」であると理解しました。「かくあるべし」と生きている限り、人生は、はてしない「ドロ沼の戦い」となるのですね。山中先生の死生観は、この「あるがまま」をベースとしていること、「死」は「生」からの解放、「生の歓び」と同様に「死の歓び」があることも印象に残りました。死は、たしかに怖いものかもしれませんが自然、なりゆきにまかせるしかないと思いました。

☆体験記「温かき 交流の中 自分に帰る」では、対人恐怖では、長年に沁みついた自己否定の中で生きていかなければならない辛さ、人との交流ができない辛さを深く、感じることができました。森田を学んで、少しでも自己否定から解放されるといいですね。
「温かき 人との交流 蓋ゆるみ 自分自身へ 帰っていける」
短歌の才能がおありなので、短歌に託して自己受容でき、肯定感を培っていくといいですね。

☆「私が初めて集談会に参加した日」は、いつも自分が初めて集談会に参加した時のことを思い出させ、初回者への対応の大切さを学んでいます。今回は人生は流れる川に例えた、以下の文章が気に入りました。
変えられないものは、受け入れる、川の流れに逆らわず、流れに任せて「あるがまま」になれたらいい、自然に任せて自分を信頼して、無心に「ただ目の前のことに手を出す」そして「今」を感じて生きたい。

☆「パニックな私の森田な日々」は、いつも楽しく読んでいます。作者が言われるように、確かに予期不安を感じている時間は、とても長くて苦しいのかもしれませんね。同感です。そして作者の以下の言葉が気に入りました。
・でもとらわれても不安でも良いじゃないですか人間らしくて 取り乱してもカッコ悪くても神様が与えてくれた一度きりの人生を精一杯生きている証拠なのだから
この文章を頭に入れて、前向きに生きたいなと思った次第です。

☆各地の活動から
①パネルディスカッション「森田理論を活用した生涯学習の可能性を探る」
「森田理論は症状をなくすことが第一ではなく、人生観を変えることが第一である」という文章は、印象に残り、これが生涯学習の主旨であると思いました。一方で初回者は症状からの解放を強く訴える中で、森田理論の真髄(症状に焦点をあてるのでなく、生き方の問題)がわかるまでは、なかなか時間を要するジレンマがあるように感じ、それが会員の定着の困難さにも繋がっているといるのかなと思っています。間違っているかもしれませんが、初回者を引き留める何か、手短なものがあると良いと思っています。なかなか難しい問題ですが。

②「土浦集談会活動報告(畑野文夫氏をお迎えして)」
森田療法の起源として森田正馬自身の体験の他に、知的障碍児の治療体験から子供に対する教育観が反映されていることを知りました。森田療法は人間教育の場であることが理解できました。

③「福井版 森田療法(理論)入門講座」開催報告
素晴らしい取り組みだなあと思いました。神経症に限らず、生きづらさを感じている人に役立つ森田療法ですが、なぜか世の中での注目度はイマイチですね。福井集談会のようには、できませんが、集談会を持続運営するための努力を我々もしなければと感じました。発見誌の活用が大事だなと思いました。

☆「聞いて下さい!私の日々」では発見誌より、つながりが出来た内容でした。発見誌の記事で、何か興味があることあれば、仲間とつながりことができるんだよと教えてもらいました。

☆生ing「ホームページから学ぶ 森田療法Ⅱ」
神経症や森田療法の考え方について、わかり易く書いてあり、初回者に紹介するには良い資料ではないかと思いました。「夢の内の有無は、有無共に無なり、迷いの内の是非は是非共に非なり」の言葉の解説もありよかったです。

☆学習会参加報告では、「自分の気持ちを文字にすることで考えが整理され、新たな発見と自覚を得る時間が生まれる」との文章が心に残りました。自分の気持ちを整理するためにも日記を書くことは、大切なことだなと理解できました。落ち込んだ時などに文章を書いて、自分の気持ちを整理したいと思いました。

☆「生活の発見」誌の源流を訪ねて(上)は興味深く読みました。
下村湖人や永杉喜輔と水谷啓二とのつながりは「忘れられた森田療法(岡本重慶著 創元社)」の中でも記述があり知っていましたが、永杉喜輔の訓えを受けた野口先生のレポートが読める機会があるとはうれしい限りです。「忘れられた森田療法」にも野口先生のお名前がありました。生活の発見の原点は、人間教育のように理解できました。次回も楽しみにしています。

☆「私らしく生きる」は、同じ九州支部のHさんでした。明るいHさんが、苦しい過去を乗り越えて今があることを知りました。森田で死生観が変わったことや、寿命がつきるまで一生懸命に生きることを教えてもらいました。ありがとうございます。

☆遊YOUは、九州支部の仲間の投稿でした。親しみを感じながら読みました。特にY氏は雑学博士で、いつもいろいろな事を教えてもらっています。

☆「ひろば」では、集談会での対応に役立つ「危機の理解と援助」を知りました。今、読んでいます。

参考資料です

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