<巻頭言>「発見会の両輪、発見誌と集談会」
集談会に参加することのメリットがたくさん、書かれていました。
「皆さんと意見を交わしていくなかで、今までとは違った考え方ができるようになり、新たな気づきを得ることができます」という文章が心に残りました。
集談会の参加者のお話から、いつもいろいろな気づきができ、自分自身の心の成長に繋がっているのではと思っています。心の悩みを話し合い、お互いを認め合うことの大切さをいつも感じています、
<名文発掘>人を不幸にする十二箇条(2)
2025年5月号
① 愛するものを持たない
② 絶対主義
③ 過大な要求水準
2025年6月号
④ 嫉妬心
⑤ 環境に随順しない
⑥ 依存心
⑦ 自己中心
⑧ 仕事を持たないこと
何か自分の神経質性格を指摘されているようで、非常に勉強になりました。
今回は「環境に随順しない」(自然に従順なれの反対の言葉)「依存心」「自己中心」など、まさにそうだなと思いました。自己中心的な生活態度は非社会的になり、貧困、空虚になっていく。自分の事(症状など)ばかり考えていると、他人の事を配慮する気持ちも忘れて、社会生活が出来なくなると改めて思いました。バートランド・ラッセルの懐かしい名前もありました。
<体験記>はからずもはかってしまうからくり
筆者は過剰に気にする性格、劣等感からの「現状を打開し苦しみを取り除こう」という強すぎる欲望に振り回されて、いろいろな試みを行い、苦しみから逃れようとした事、たいへんだったのだなと思いました。自分も症状、劣等感に囚われていた時はこんな状態だったのだなと思い出しました。いろいろな試みの中で必然的に発見会に巡り合うことができたかなと思いました。そして素直に「自分の弱い部分をそのまま認めて生きていく」ことの大切さに気づいて、今を力強く生きていることを強く感じました。筆者に良い面はたくさんあり、
森田学習で自己肯定感が芽生えてきたのかもと思いました。
<集談会日記>佐世保集談会
同じ九州支部の仲間に記事として、興味深く読みました。いろいろな工夫をされているようで参考になりました。
<はっ犬くん オリジナル森田を読む>計算恐怖かと思って
確認恐怖の事例から強迫観念についての説明がありました。
・不快と思わないようにしよう、不快の気分に打ち勝とうとするのは、不可能なことである。
・不安な気持ちを楽にするのではなく、苦しいのはどこまでも忍耐しながら、実際問題について最も正確にかつ能率を上げる。
・人間は間違いないという自信を持つことは、不可能
などの言葉が印象に残りました。最後の解説にあるように「不安な気持ちは、そのままに、何が大事かをよく考えて、より正確に能率を上げる努力が必要」ですね。しかし強い強迫観念に囚われると、なかなか抜け出せないですが「不安は不安のままに、工夫をして対処する」しかありませんね。
<パニックな私の森田な日々>
「森田療法を学べば学ぶほど神経質で嫌な自分が見えてくる」という言葉は、自分も森田療法を知った最初の頃は、劣等感が強くなり、そんな気持ちになったことがあります。
「恐怖突入」も症状を治すことが目的になると、疲れ切ってしまう気持ちもわかります。
次回、どういう工夫をされるか楽しみしています。
<モリジイと学ぶ学習会シリーズⅡ> 神経症の成り立ち
読者からの質問に答える方式は、分かりやすくたいへん良いと思いました。
森田療法は、「今が大切で、過去は不問」や「人間性の事実を学び、自分の世界観、視野を広げていくことを目指す」など心に残る言葉がありました。生育歴は、さておき過去を問題とせず、今の自分を見つめて「不安」の裏にある「欲望」に気づかせて行動すれば、症状が薄らいでいくのかなということを再認識できました。
また「我々は神経症を作れる能力があり、理知力、執着力、欲求力が強烈だから、この才能を上手く使うことだ」という発想も面白いなと思いました。
<わたしの体験談> 雑念恐怖、疾病恐怖(不完全恐怖)の克服体験談
井上理事長の体験談で、心に残る言葉や文章が沢山、ありました。また私も本屋で森田の本に出合うことにより森田療法を知りました。(「森田式精神健康法」)
・事実唯真。不安は不安のまま、やるべきことをやる。
・雑念は自然現象。起こるに任せて放任。否定や排除する必要はない。
・エネルギーを不安を払拭することに使わない。そのまま放任する中で新たなものが出る。
(感情の法則)
・特に不安がある時には、今日やることをきちんと書いて丁寧に一つ一つやっていくうちに一日が一生懸命過ぎていって、達成感みたいなものが出てくる。
・最悪な場面でもプラスの面は必ずあるという見方(両面観)
・どんなに不安な状況でも日常生活を壊さない。
・今日やるべきことを一つ一つ丁寧にやる、
・気分と実際(事実)は違う。
・どんなに苦しんでも、苦しんで損することはない。
以上、森田の基本を確認できました。
<中高年のひろば> 76歳からの旅立ちの時
75歳で北アルプスの縦走、凄いですね。私も登山が好きなので、高齢の筆者の体力の素晴らしさが良くわかります。高齢になると体のいろいろな場所で欠陥が出てきますが、それとうまく付き合いながら好きな趣味を続ける勇気をいただきました。
<ひろば>私の森田勉強法~読む書く聴く話す、そして交流
たいへんわかりやすく、集談会の必要な機能が簡潔に書かれていて勉強になりました。そして「森田を理解しても、実践せず生活の質が改善しなければ、効果の実感はできません」という言葉が印象に残りました。集談会の話し合いが参加者の実践の後押しになればと思いました。
<その他>
岡本編集部会長、退任お疲れ様でした。体験記のほかに名文発掘や漫画、私が初めて集談会に参加した日、絆の特集などいろいろな試み、良かったです。ありがとうございます。
編集後記の俳句も楽しみでした。これからもお体に気を付けてお過ごしください。