<巻頭言>努力即幸福
この言葉は、私も気に入っています。「努力すること、努力できることが即ち幸福である」で結果を求めていませんね。努力している時は、その事に集中しています。そのことが大事であることを教えてくれています。「努力即幸福」の言葉を聞く度に大谷選手を思い出します。大谷選手になぜそんなにストイックに努力するのかの質問に「好きな事に対して、上手になりたい、それが野球であったこと、好きなものがあっても努力することは、なかなか難しいが、努力するものがあるって幸せじゃないですか」と答えていました。
我々も「努力するものがあることは、幸せなことと考えたい」と前向きに思っています。
<名文発掘>いかに実践をすすめるか(1)
症状を抱えながら、いかに楽して実践できないかという願望は、症状がひどい時には、だれでも願いますね。しかし症状を感ずることなくして行動するのは不可能と長谷川先生は言っています。そして皆さんが辛さを感じながらでも何とかやっていることを評価しています。私たちの性格は取越苦労をしますが、取越苦労に時間切れ宣言をして行動すること、行動することによって、個性を伸ばし成長できることを教えてくれました。
<体験記>ゲーム依存症と共に
ゲーム依存症の治療を含めて苦闘の日々をつづった体験記をじっくり読ませていただきました。人とのコミュニケーションが不慣れなため、一人でできるゲームにハマってしまい、また完璧主義が高じてゲーム依存症になったのかなと思いました。グループホームや就労体験の中で「緊張や不安は消そうとせず、あるがままに感じながら少しずつでも手を出していく」という言葉に励まされながら、依存症の脱却に頑張っていることを強く感じました。
いろいろな精神障害に対して、復帰における不安に対して森田理論が役立つことを知りました。Kさん、復帰に向けて頑張ってください。応援してます。
<私が初めて集談会に参加した日>
登山中にパニック発作を起こしたとのこと、辛かったでしょうね。山の中で心細かったでしょうね。私も登山が趣味のため、たいへんだったことがよくわかります。同じ仲間、当事者同士での話し合いは、集談会の良いところですね。悩んでいるのは自分だけではないんだとわかることや共感してもらえることも大切なことですね。私も参加者のお話からいつも気づきや元気をもらっています。
<パニックな私の森田な日々>
毎月、楽しく読んでいます。入院での共同生活でいろいろな仕事を体験をする中で心を外に向けることができるようになるのですね。ストライキがあったり、体力の限界まで働いたり人の温かさを感じたりの日々であり、それが「とらわれ」からの解放につながったことがわかりました。森田療法の入院治療が減る現在、貴重な体験談を知ることができました。
<「貴重な体験」をしましたね>
困った状況において、素直にこうしたいと言葉が出た貴重な体験談を知ることができました。それが「純な心」なのですね。その時の気持ちとして、何か柔らかく、あったかく、安心感に包まれた、救われた感じがしたという記述が印象に残りました。これは森田学習の成果なのですね。「深層性自己」などの言葉など勉強になり、なかなかそれに近づけない自分を感じました。
<なぜウツの渦にはまったにか>
私もウツ状態を体験しました。ウツの真っただ中にいた時は、「一刻も早くウツを脱して元の自分にもどらなければいけない」という気持ちで一杯でした。そのとらわれから脱することが大切なことは、回復してからわかりました。ウツになる仕事人間は、ごろごろ寝て過ごすことという心構えがありませんね。「今のあなたの仕事は休息していることです」が通じなかったことが私にもありました。そして山中先生の言葉「ウツ(症状)を治すのが人生の目的ではありません」はたいへん印象に残りました。確かに症状を治すことが人生の目的ではなく、その上に何かをしたいという大きな目標があることを学びました。
また阪神・淡路大震災に遭われたことも知り、たいへんだったことも知りました。
<モリジイと学ぶ学習会シリーズ> 森田療法の人間観
森田の人間観の言葉は、毎日を生きるために役立つ言葉と思っています。
・流れに乗って生きる
・自然に服従し、境遇に従順なれ
・事実唯真
・とらわれる心・感じる心
・自覚と気づき
「あるがままに、なすことをなす」とは、今を大切に、今できることをすることだと思っています。「自我ではなく自然を軸にして生きる」とは、自分の思いと事実は違ってあたりまえだから、それはそれとして事実を認めて生きていくことが大事ですが、なかなかそれが認められず葛藤が起きますね。できるだけ自我を捨てる生き方、それが自然を軸とする生き方かもしれませんね。また急に寒くなったためか私も今、腰痛に悩まされていて不調な状態のため、モリジィが言われるように不安、元気な時との落差、精神的にも追い詰められた時、身体にとって過去や未来を考えるのは、毒を飲ませている状態だということを覚り、勉強になりました。
<中高年のひろば>老後について
和田秀樹先生の著書には、老後を世間の常識を少し変えてみる見方して面白かった覚えがあります。老後を楽しくと心掛けても、なんでも悩む神経質者の性格は変わらないかもしれませんが、よりよく過ごすための方法は参考にしたいと思います。