発見誌10月号より

2025年発見誌10月号
<巻頭言>自分の知らない自分と会える場所
九州支部の仲間で知っているEさんでした。集談会での話し合いの中で知らない自分や醜い自分に気づくことがありますね。しかしそのままの自分で生きていくしかないですね。
「自分の本当の姿が見えなくて悩み苦しんでいる人達に微力だが、そうした人たちのために、これからも精一杯努力していきたい」という文章にEさんのお気持ちがよく伝わりました。
大分集談会HPも楽しく読んでいます。プロ級の写真素晴らしいです!!

<名文発掘>固い心・柔らかい心(上)
1985年の長谷川先生の講演会の記事ですがストレスを生じる社会的要因は、40年を経た現在では、SNSによるストレス要因増加もあり、たいへんなストレス社会になっていますね。
理想の鋳型や一面的な物の見方、不安と希望は欲望の両面などのたとえの話もあり、たいへんわかりやすいお話だなあと思いました。
「信頼されるようになりたいということが欲望の半面だと自覚したとき、対人恐怖のとらわれからの自己解放が始まる」とありますが、自覚してもなかなか次に進めない場合もあります。次号でどんなお話があるか楽しみです。

<体験記>悩みながら一緒に歩いていこうー抑うつ・不安障害・不眠―
人生の苦難を数多く経験されながらも粘り強く生き抜き、今はボランティア活動などに勤しむ「だいじょうぶ」さんにエールを送ります。そして印象に残る言葉がたくさん、ありました。以下です。
・その生き方でなければ、生きてこれなかったのだから自分を責めなくてよい
・ただ生きているだけで良い
・人生に絶望しかない、と思う時も少し時間がたつと、違う景色が見えてきたりします。不安になった時、凹んだ時、もがかずにちょっと待ってみよう
・発見会は、あなたはひとりじゃないよ、悩みながらも一緒に歩いていこうよ、と言ってくれる場所
・浮かんだり沈んだり、動きたがる心をただ見つめるだけでよい
またIさんのコメントで以下は集談会の有り様を表しているのかなと思いました。
・みんなで一緒にボートに乗ってゆっくり川を下りながら自分の心をただ見つめていくことで、心の自由な動きは回復していくのだ。

「集談会・ヒント帳」仙台集談会
集談会の運営についてグループ別の話し合いなど参考になるものが沢山、ありました。また話し合いだけでなく、森田学習を充実させるためにも前もっての準備、お世話する側の勉強の必要性を感じました。

<各地の活動から>森田療法の現状と課題
「心の健康講座」のルポ、良かったです。入院森田療法が廃止され、グループ療法やリカバリープログラムの展開は、今の時代にあったブラシュアップなのかなと思いました。
また「すっと」「さっと」「ちょろんと」などの擬態語を用いて。林先生が患者さんを指導されて、それが結構有効であるとの記事、興味深く読みました。心の中の全てを理屈で理解するのは難しいので、擬態語が有意義なのかもしれませんね。ある気づきで「すとんと腑に落ちる」ことがあると思いました。

<はっ犬くん オリジナル森田を読む>
症状に苦しみ、不安や恐怖に対して「果たして我々は何を求めつつあるか」について具体的なお話で全集にしては、わかり易かったです。丸太橋と彼岸の仏教のお話など参考になりました。以下の言葉が心に残りました。
・臨機応変、事に当たって適応していく人間になることが大切
・常に自分は「何を求めつつあるか」ということを、静かにに見つめる

<パニックな私の森田な日々>
ゲーム依存症も強迫性障害(確認行為)の一つかもしれないのかな?と思いました。強迫性障害(確認行為)にもいろいろな症状があり、それを忘れるためにゲーム依存に陥ったのかもしれませんね。集談会は森田理論に基づく行動の確認になっていると理解しました。
「現状に感謝する」こと大切ですね。

<生ingセイ・イング> うつ病のQ&A②
内因性うつと神経症性うつの違いがよくわかりました。また「対人関係と活動(仕事/作業)における二重の悪循環ループ」で悩んでいることもわかりました。内因性うつとでは考え方(治療法)として、現実の自分に合った柔軟な生き方に調整してのいくことで回復に向かうことがわかりました。神経症性うつの場合は慢性化しやすいことや、いろんな療法の中で森田療法はうつと付き合いながら、その人の生き方を見つめ直して、自分らしい生き方を発揮できるよう援助するユニークな療法であることもわかりました。

<モリジイと学ぶ学習会シリーズⅡ> 5.行動の原則
読者のお便りに沢山、ためになる言葉がありました。行動の原則で「②今できることは一つしかない」が人気とありますが、私もそうです。そして②まず手を出し、動くことが大事ですね。そのほかに気に入っているのは
④休息は仕事の中止ではなく、仕事の転換である
⑦100%完全な行動はありえない
⑩外相整えば内相自ずから熟す
⑬理想は高く、実行はこきざみに、小さな成功を積み重ねること などです。
「自分と向き合う時間は予期不安を生む。だから自分を忘れて物事と一つになること」という言葉で⑪物の性を尽くす ⑫物そのものになる という言葉が少し理解できるようになりました。そして擬態語を用いた「ちょこっと行動する」が心に残りました。(擬態語はP19にもありました)

<私らしく生きるvol20>
多様性の観点から森田神経質を捉えていることに印象が残りました。
・神経質のこだわりの強さや完璧主義といった特性は仕事に対しての差別化につながり、神経質のプラスの側面に気づかせてくれる
・こだわりが普通の人より強い面を強みとして生かし、自分の本来の欲望に向かって行動することの大切さに気付く
・お互いにただ話を聞き合うこと自体に価値がある。それが集談会だ。
等の言葉が良かったです。

<中高年のひろば> グループLINEのつながり
「神経質とそうでない人とは、どこが違うのだろうか?大した違いはない。みな同じ人間だった。違っていると自分が感じてしまっただけだったような気がする。遠回りしてそこに辿りついた。自分の至らなさの方が思い出される。それは年々強くなる。」という文章が心に残りました。自分もおなじような思いかもしれません。

<ひろば>示唆に富む映画「35年目のラブレター」
同じ九州支部の知っている人の投稿でした。
世の中にはハンディキャップを持ちながらも、それを工夫して、力強く生き抜いている人達がたくさんいることを忘れてはいけませんね。我々も集談会の話し合いが生活の糧になるようにしなければいけませんね。

参考資料です

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